CROWN・MURDERER 作者猫One〜

3人用
『CROWN・MURDERER』」作者 猫One~
  
• かなり暴力的な表現があります。
• 苦手な方はこのまま閉じてください。
 

グレイブ
グレイブ役の方はこちらをタップ
グレイブ・エドリック捜査長
兼ね役 被害者A・B
マテリア
マテリア役の方はこちらをタップ
マテリア・ローパー捜査官
兼ね役 エレナ・マクウェル
スカイ
スカイ役の方はこちらをタップ
スカイ・ワーカー科学捜査官役
兼ね役 クラウン・マーダー
【台本目次】
【序幕】
グレイブ
(被害者A)
やめろ・・・くるな・・・俺が悪かった・・・殺さないでくれ・・・
スカイ
(クラウン・マーダ)
滑稽なCROWNは影の舞台でしか、ライトを浴びない・・・
表舞台に憧れているんだろう?
グレイブ
(被害者A)
頼むから・・・許してくれ・・・
スカイ
(クラウン・マーダ)
ーーー許す?
・・・何を言っている?

くだらない懇願はCROWNには不似合いだ…
【真空ガラス製のメットを被らされ声は響かない】
グレイブ
(被害者A)
うぎゃあぁぁぁあ!
スカイ
(クラウン・マーダ)
これはまた・・・痛みに耐えきれず失禁ですか?
流石CROWNは余興さえも汚く面白い・・・
全ての爪も・・・剥ぎ終わってしまいました・・・
滑稽に歪む顔が紅く染まるのは、中々に見もの!
次はおとしめる為に存在する、貴方の指と舌を・・・削ぎ落していきましょうか・・・?

さぁ、いよいよ最後のフィナーレです・・・
素晴らしいCROWNに拍手喝采を!
グレイブ
(被害者A)
うがあぁぁぁぁぁぁあ・・・・ぐふっ…
【本編スタート】
マテリア
グレイブ捜査長!
モンテオルドの倉庫で・・・CROWN・MURDERER《クラウン・マダー》の被害者が発見との報告です!
グレイブ
あぁ、俺のところにも既に一報は入ってる!
早速現場へ入るぞ!
マテリア、お前も同行できるか?
マテリア
ええ、行けます!
グレイブ
よし・・・じゃあ早速現場へ行くぞ‼
【あまりにも悲惨な現場状況にマテリアは吐き気を及ぼす】
マテリア
うぅ・・・
グレイブ
…慣れろとは言わんが。
吐くなら外で吐け、マテリア
マテリア
…大丈夫です…
想像はしてたのですがそれ以上だった為、衝撃に呑まれただけです…。
グレイブ
…ならいいが。
遺体の方は検分へ入るが、この狂ったKILLER《キラー》へと辿る為の糸口を一つでも多く見つけ出してくれ!
マテリア捜査官はこの場所と犯人の結びつきがないか、徹底的に洗い出してくれ。
マテリア
わかりました!
グレイブ
俺の班は近隣の聞き込みを行うぞ!
【事件ファイル417】
 
<ディスクにてPCと向き合い書き込んでいる>
マテリア
『未解決事件ファイルNo. 417』

「CROWN・MURDERER《クラウン・マーダー》

道化師殺人鬼という別名が付いている。

現在このKILLERの犯行だと関連付けられている被害者の数は10名に及ぶ。
二年間に渡って犠牲者は増えているが、全く被害者の関連性がなく、未解決のまま犠牲者数が増えている事件。
本日の被害者も現場の犯行状況、手口からしてクラウン・マーダーの被害者だという見解にて捜査が進められている。
これで累計11名の被害者という事になる。
だが犠牲者の共通点等、現在決定的な繋がりはみえてはきていない。
今回の被害者は…
スカイ
調査データのまとめ中か?
マテリア
スカイ科学捜査官?!
こんなお時間に珍しいですね?
スカイ
グレイブ捜査長から要請があった事項がまとまり、打ち合わせしていたらこんな時間になってしまったんだ…
マテリア
相変わらず多忙を極めてますね…スカイ捜査官。
私なんてまた新米上がりですから、本当に慣れない事ばかりの連続で…
スカイ
ははは、大変そうだなぁ・・・
だがお前の評価は高いんだぞ?
マテリア
え、本当ですか⁈
スカイ
あぁ、知識もしっかり根付いているし、専門的な見解もしっかり紐解くことが出来る。
優秀な人材だと、期待されてるぞ?
よく頑張ってるな、マテリア!
マテリア
そんな…、恐縮です。
まだまだ未熟ですが、更に実績を積み重ねていけるように頑張ります!
スカイ
そうだな!
だが、焦れば空回りに繋がりかねない。
俺たちの仕事は地道な捜査だけではなく、精神的な苦痛を伴う事はザラだ…
故に固まった思考を持たない事は、自分を守る為にも重要な事だからな?
とにかく焦らず地道に己の視点を伸ばしていけマテリア。
マテリア
はい!
【PCの光が浮かぶ部屋】
スカイ
(クラウン・マーダー)
この世界には自分の考えこそが正義であるとのた打ち回るものが多く存在する。
その考えを否定する者をヘイトとし、それに向けての攻撃そのものが善の主張だと、のさばる者が後を立たない。
だが大抵の場合、攻撃を行う本人は保身を図り、表に出る事なく攻撃対象が死するまで、追い詰る事に躍起する。
そして平然と死んだそいつが悔いからの行為なのだから、せいせいするなどと言ってのけるのだ。
CROWNは真実など求めてはいない。
己の感性が全てであるが為、騙されない者を受容れる気は最初からないのだ。
その為、自分が相手を死に追いやる言葉を吐き散らかそうが、全てはエンターテインメントの一環だと言い放ち、標的が命を絶てば滑稽だと嘲笑う。
仮面を被ったインターネットの匿名という隠れ蓑の下でしか、公演が許されないパフォーマーの分際でありながら…だ。

ならばCROWN達よ…お前等が死する時は、さぞかし面白可笑しくお道化どけてくれるんだろう?
 
仮面の上で嘲笑う下で、本当のお前達に顔が歪みのたうち回る時、一世一代のSHOWへと我が身を誘ってくれるんだろう…
ああ・・・もっと・・・もっと楽しませてくれ、CROWNクラウン…。
次のパフォーマンスの鑑賞会は…お前にしよう!
【12人目の犠牲者】

<犯行現場にて>
グレイブ
ーーーくそっ‼︎
また新たな犠牲者が!
何故これだけの捜査網を潜り抜け、足取さえ残さず犯行に及べるんだ!
ーーー馬鹿にしやがって!
マテリア
グレイブ捜査長、気を静めてください!
グレイブ
…分かっているさ!
だがこうも容易く捜査を搔い潜り、犯行に及べるものなのか⁈
マテリア
…これだけの惨殺な現場です。
ここまで残忍な凶行なら、叫び声だってあがるでしょうに…それを起させない非道さが…
グレイブ
これだけの犯行なのに一切の目撃情報もないのは何故だ?
犯行現場に選ばれる場所も、まるでこちらの情報が分かっているかの如く、強化している場所から離れた手薄な所で行われている…!
マテリア
ことごとく裏を掻かれていますね…
グレイブ
科学捜査班の犯行における見解はどうなっている?
マテリア
全て同一の手口のようで間違いないようです…
一枚一枚爪を剝ぎ取られた後に指を切断…そして…
グレイブ
もういい分かった。
我等が威信に掛けても必ず
「CROWN・MURDERER」を検挙するぞ‼
マテリア
はい!
【検証記録を纏めるマテリア】
マテリア
(M)
犯行時刻は深夜2時を回ってから行われている…
犯行の際、頭には何か硝子のような物を被らされている事が分かる。
顔などに一切の引っ掻き傷などはなく、椅子に縛られた状態で犯行は行われている。

剥がされた爪などの痕跡こんせきから分かることは、一気に剝がすのではなく行為を愉しむ様に、時間を掛けて執り行われていることが血液の凝固の状態から判断できる。
ここまでの被害者の共通点や国籍などに一致性は見当たらない。
これがさらに犯人の特定を遅らせている原因となる…

それから…
スカイ
今日もまた居残りか?
マテリア
あ、スカイ捜査官、お疲れ様です。
スカイ
あぁ、堅苦しいのはよそう・・・!
相変わらず頑張り屋だな、マテリアは。
他の者も頑張ってはいる様だが…、流石に連日連夜の居残りだと疲れが取れないだろう?
休める時は、きちんと休むべきだぞ?
マテリア
お気遣いありがとうございます。
ですが、グレイブ捜査長も休み返上で、捜査に当たっていますので・・・
私自身、犯人へ少しでも近付ける痕跡がないか見落としがないかと・・・。
スカイ
ーーーそうか。
マテリアはとても真っ直ぐだな…自己犠牲的な献身さも見て取れる。
だが度を越えて、身を亡ぼすなよマテリア?
人は誰しも綺麗な訳じゃないし、失敗があって、成功があるんだ。

それを許せる人でいられるか、本当の正義とは何なのかを、人は問われる立場で生きている。

俺はお前を見ていると心配になって…嗚呼いや、老婆心が過ぎてしまったようだな、すまん!
マテリア
いえ、有難い事です。
ところでスカイ捜査官…顔色が…あまり優れないようですが・・・
スカイ
ああ、疲れが溜まってるからだろうが、大丈夫だ。
ほら、もうすぐ日付も変わる…車まで送ろう、今日はもう帰ったほうがいい。
マテリア
ご心配ありがとうございます!
 あの、スカイ捜査官・・・。
どうかご自分を大切になさってください。
差出がましいですが…お体の具合も良くはない様にみえますので…
スカイ
ははは!
お気遣いありがとう、マテリア…そうだな、気を付けることにしよう。
マテリア
ええ、私にとってスカイ捜査官は憧れの方ですから!
スカイ
…そうか…ありがとう、さあ行こうか。
マテリア
では、お言葉に甘えて!
【人は何を持って人とする?】
 
<大量の印字された紙が散乱した部屋>
スカイ
(クラウン・マーダー)
CROWN達…お前達は人を嘲笑うこと以外何を学んできた?
造詣ぞうけいはまぁ人なのは認めるとして。
そこから溢れる隠しきれない醜さは、画面からも匂い滴ってくる…。

醜い悪臭を振り撒き、それを好むうじたかる…そういう習性なんだろう?


己の不満の捌け口を求め彷徨うCROWN達は…人の皮を被った悪魔だ。

バレる筈がないとタカを括る悪魔共は、言葉を薄汚く鋭利な物へと変えて、人の心を抉る事に歓喜し、不快な笑みを浮かべている。

「言葉のジャグリング」
「悪意の玉乗り」
「正義と掲げた嘘のMASK」を被り…。

人の心を死へと導く悪魔がCROWNの姿を借りて、好き放題に書き散らかしている。

じゃあそのCROWNには、誰が制裁を与えるのか?

法の裁きが届かないとタカを括り、光の下に引き摺り出せるなら出してみろと嘲笑う。

曲解きょっかいした愚弄者のCROWN達は、言葉で人の命を言葉で奪っても微塵も悪びず、その刃で命を奪った事に昂り、更に醜さを増長させる者達だ!

ーーーあぁ…ああ、最高だよ…CROWN!

蛆虫が集まる場所だけでスポットを浴びるのには、もう飽きてきただろう?

その安息の場所から…引き摺りだして、最高の舞台を用意してやる…。

お前達が書き込んだ言葉の制裁を自ら受けて、滅んでいくがいい…!

踊れ、踊れ、醜いCROWN…お前達に本当の狂気を…与えてやろう…
【連邦捜査局の一室にて】
グレイブ
・・・それは本当か…マテリア⁈
マテリア
確証ではありません。
しかし被害者の共通点が見つからない事へ、逆にスポットを当ててみた時。
犯人が異常なほど固執しているの「CROWN」という言葉の縛りが鍵になるのではないかと感じて、ありとあらゆる検索を掛けた時、ある書き込み場に辿り着きました。
グレイブ
インターネットの書き込み場…か…。
しかし何故それがKILLERと繋がると思ったんだ?
マテリア
…CROWNとは何を指し記しているのかを先ずは理解する事…
「滑稽な振舞いをする人」…滑稽とは何か…その視点から考えた時、更に一つの記事が目に入って…。
グレイブ
ふむ・・・成る程な・・・。
しかしこの時代に…書き込みなど…どれだけ膨大にある事か…それを絞る事など…不可能に近いはずだが…。
マテリア
ですが…!
可能な限りその記事の被害者が表に出さなかった痕跡を洗い出せれば、点が繋がるのではないかと思っています!
新たな犠牲者を出させない為にも、私達はやるしかないと思います!
グレイブ
ーーーそうだな…やるしかないな!
こちらから専門の解析チームを要請し、ポイントを決めて被害者の行動を洗い直していく!
マテリアは引き続き確証となるピースを探し出してくれ!
マテリア
了解です!
【真実への手掛かり】

<薄暗い部屋の中で一面に張られた写真の数々>
スカイ
・・・君はとても賢い子だね、マテリア。
この犯行の真実に辿り着ける者がいるなら、それは君じゃないかと思っていた私の直感は間違いではなかったようだ。

君を初めて見た時、エレナと同じ香りがしたんだ・・・。

真っすぐで、穢けがれを知らないエレナとね・・・嗚呼エレナ…君は私を赦してくれるだろうか…?
〈壁に貼ってある写真を一枚剥がし抱きしめる〉
いや・・・エレナ。
許されようなど思ってもいないさ。

私は私の想いに基づき行動をするまでだ・・・。

そしてもうすぐ・・・

このCIRCUS《サーカス》は
FINALE《フィナーレ》を迎えるだろう・・・!
エレナ・・・もう少しで君の所に辿り着く。
…その時はもう一度君の笑顔が見れることを願ってるよ!
【捜査局の特別調査室にて】
グレイブ
・・これで被害者は12名。
ここにきて犯行周期が加速しているのは何故だ…⁈
・・・何を考えている・・・
CROWN・MURDERER!
マテリア
グレイブ捜査長・・・、これをみてください・・・
グレイブ
・・・なんだこれは?
マテリア
現在国際的にも問題になっている、SNSへの中傷被害が元で自殺へと至った人達のリストになります。
その中で詳しい詳細が載っているものから順に、血縁者の方からお話を聞かせていただきました。
そして当時の証拠品などをお借りして、洗い浚ざらい調べ直していた中で・・・気になる調書が出てきました。
グレイブ
エレナ・マクウェル・・・高層ビルからの飛び降り自殺。
自殺現場には遺書とみられるものが数点。
自殺経緯、ある一つのサイトから事実無根の書き込みが炎上をし、嫌がらせがエスカレート。
更に身辺情報などが流出し、勤務先などへの嫌がらせが飛び火、本人は鬱状態になり自殺・・・酷いなこれは・・・
マテリア
近年は著名人なども被害報告など多岐に渡る為、世界的に刑法の改定などの見直しが広がりを見せています。
ですが書き込みによって被害者が自殺したと実証出来る結び付きまで辿り着く事は、現状ではまだ少なくエレナさんもその中の一人でした。
しかし関係者や家族の方に話しを聞くことが出来、事実に基づく調査を行っていた結果。
スカイ捜査官との交友関係があった事が浮上しました。
グレイブ
ーーー何を言っている、マテリア。
それがなぜKILLERに結び付くというのだ!

憶測では済まされない事であり、万が一でもそれが何らかの関係性があった場合・・・調査局の威信は失墜どころでは済まされない!
マテリア
もちろん・・・分かっています・・・!
私自身も何度も何度も聞き込みを行い、検証視点からの分析も行いました・・・
スカイ調査官との関係性を打ち消す為に!
しかし調査が進むにつれ、関係性は覆るどころか・・・
グレイブ
わかったもういい。
この件においての憶測は、ここまでだ。
ここから先は確実な足掛かりを固める・・・!
マテリア・・・お前はこの事件からいったん外れるんだ。
マテリア
どうしてですか⁉
グレイブ
お前にとっては余りにも・・・精神負担が重くなるだろう。
確信へと踏み込んだ時に・・・お前は自分の信念を保つことが出来るのか?
マテリア
ーーー正直心が震えて…います。
真実を導く事は、信念だと思っています。
ですが・・・その真実への実線が見え始めた今…明らかになる事に恐怖を感じます。

でも…例え…どんな理由があっても…倫理上、人が人を殺めることは許されません・・・。
目を背けずに・・・私は全容を解明したいと、受け止めたいと思っています・・・。
ですから最後まで・・・捜査に携わらせてください、グレイブ調査長!
グレイブ
…マテリア、一人でこれ以上踏み込まないと約束しろ。
調査が点で留まっている内に、一旦スカイ捜査官とも距離を取るんだ。
この件は極秘に話を進め、上層に見解を仰ぐ…。

お前の命に危険が及ぶ前にーーーわかったか?
マテリア
ーーーそれはグレイブ捜査長命令でしょうか?
グレイブ
いや、一個人としての願いだ…
マテリア
わかりました…一旦キチンと距離を取ります。
グレイブ
あぁ…聞き入れてくれて…ありがとうマテリア。
【光が飲み込まれた瞬間】
 
<回想シーン>
スカイ
…俺の言葉を聞いてくれ、エレナ…!
マテリア
(エレナ)
もう私と関わってはダメよ…スカイ…!
貴方まで…巻き添えにしてしまう…
スカイ
そんなものいくらでも受けて立ってやる!

根も葉もない言葉に、何故ここまで君が傷付けられなければ…いけないんだ!
マテリア
(エレナ)
…人は残酷ね…スカイ…
私はただ絵を描くのが好きだっただけ…

自分が見たものを、形にしたかっただけなの…
スカイ
わかってるよ、エレナ!
この世の世界は色んなもので溢れている!
創作は目に映るものから生まれてくる…
君が描いた物は君の世界の表現だ!
それは間違いなんかじゃないんだ!
君が絵を描き出す所を俺はたくさんみてきた、それは真実だ!
マテリア
(エレナ)
…まるで違う物なのに、同じものとして扱われ…
更には盗作だと囃し立てられ…終いには仕事に於ける全てまでが…盗作だと貶められた…
スカイ
そんな訳あるはずない事は、周りだって分かってるさ!
そんな馬鹿げた話を信じる奴なんて、君には必要ない者なんだ!

言葉への責任も負わず…
人を貶める言葉を平気で振り翳す奴らの事なんて気にする必要もない!

君を信じない者は捨てておけばいい!

ーーー好きに言わせておけばいい!
マテリア
(エレナ)
…貴方には分からないのよ…スカイ…
ここで息をする場所なんて無いわ…

毎日、毎日、繰り返される言葉の刃物が…
心を身体を…終いには…
私に関わる人達にまで…襲い掛かる…

弁解をすればさらに加速するのよ…?

失敗はこの世の悪で、生きる価値がない様に蔑まれる…世界なの・・・
スカイ
君は君だ…自分を見失わないで…?
表に立つ事さえしない、愚弄な奴らの言葉なんて耳を貸さなくていい…
エレナ…戻っておいで…君を愛する者たちはたくさんいる…

ムジナは光を浴びれないからこそ、闇へと引き摺り込もうとするんだ…堕ちてはダメだ…エレナ…!
マテリア
(エレナ)
…ほら…また……あぁ…また…
無表情な仮面を被った奴らが切り裂きに来たわ…
もう流す血も涸れ果てたのに…

当事者じゃない人までもが、刃を向ける…
歪んだ世界が…軋む音を立てる…

ああ・・・せめて最期くらいは…
優しい光の中へ溶けて逝きたい…


<人の気配が消えた部屋>
スカイ
ーーエレナ?
ーーーエレナ…どこにいる⁈

…エレナーーーーーーー‼
【PC画面を見つめるスカイ】
スカイ
(M)
暗い部屋の中で…PCの掲示板のサイトの画面から流れてくる文字を見る度に・・・止めどない怒りが込み上げてくる。
マテリア
(書込み1マテリア兼)
「ざまあないわ?
謝ることもできないバカが辿る道ね!」
スカイ
(書込み2スカイ兼)
「俺らは正義を全うしただけだしぃ?
ーーーさぁ次は誰にする?」
グレイブ
(書込み3グレイブ兼)
「ーーー悪は滅べ・・・我々は制裁者だ、正義は勝つんだよ!」
【スカイはPCの画面に拳を叩きつける】
スカイ
あぁ…お前たちを絶対に許しはしない…
お前達が制裁者だとほざくなら…私が命に代えてお前達をその場から引き摺り出してやる。

ははは‥‥ははははははは…ははははは‼
<回想シーン終了>
【13人目の CROWN】
スカイ
ここには多くの…人のフリをしたCROWN達が…蠢いている…
大切な命を…蔑む事しか…出来ないCROWN達。
お待たせしたね…?
ようやく…最後のお前に辿り着いた!

ラスト13人目の君をフィナーレの舞台へ招待しよう…

お前が最後のCROWN…いや…DEVIL…ふふふふ…はははははは…!

ーーー遺された時間はあと僅か…。
【物静かな埠頭の倉庫の一角にて】
スカイ
ようこそ…いらっしゃいました…
グレイブ
(被害者B)
なんだよ…こんなところに…呼び出して…!
スカイ
事件の参考人としてお聞きしたい事があるのですが…
ーーー余り表立って聴かれるのも嫌かと思いまして。

配慮させていただいた所存です。
グレイブ
(被害者B)
なんだよ、聞きたいことって!
こっちは用事キャンセルしてきてやったんだからな…しょうもない話なら許さねぇからな!
スカイ
やれやれ…あいと変わらず薄汚い言葉を連ねるCROWNだ…
時間もない事だし、本題へ…
グレイブ
(被害者B)
なに訳のワカンねぇこと言ってんだーーーさっさとしろよ!
スカイ
お前は…エレナ・マクウェルを覚えているか?
グレイブ
(被害者B)
はぁ?
誰だそれ・・・知らねぇな!
スカイ
知らない…と?
グレイブ
(被害者B)
知らねぇってんだろ?!
ーーーてめえ、人違いで呼び出してんじゃねえぞ!
スカイ
3年前、とあるコンペでエレナに負けた腹いせに…あるサイトにてエレナの作品が盗作だと。

似た作品を取り沙汰して…書き込みを行った。
グレイブ
(被害者B)
…何言ってんだ!
そんな根拠のない話をいきなり始めやがって!
その書き込みが何故俺だってわかるんだよ、ふざけるな!
証拠出せよ…出さねえなら名誉毀損でテメェを訴えてやるぞ!
スカイ
そして…さらに至る所へと拡散…、本人が否定しようものなら…
更に似た部分だけを重ね合わせた画像を作り…それを広げ回った…
グレイブ
(被害者B)
でっち上げにも程があるぞ、クソが!
てめえ調査局のもんだよな?てめえも晒し上げてやるからな!
ーーークズは皆死ね!
俺はあの掲示板での統治者なんだからな!
スカイ
・・・やはりお前が一番の悪だな…。
あの掲示板から…お前にようやく辿り着いた…
でっち上げた情報に蛆は集たかり、ブンブンと耳障りな音をたてる…
肥溜めに集まった蛆共は…全て駆除し終わったさ…。

残るはお前のみだな…?
加害者13人目のCROWN…
グレイブ
(被害者B)
…駆除…CROWN…⁈
・・・まさか・・・お前が・・・
ーーーーCROWN・MURDERER⁈
スカイ
滑稽な言葉に躍るCROWN…
「悪は滅べ」
お前が書いた言葉だろう?
制裁者か…面白いな、CROWN…
ならば…そのお前を…私はKILLERとして…
ははは…はははははは!
グレイブ
(被害者B)
くるな、、、やめろ…、、、‼
スカイ
さぁ…フィナーレの始まりだ…!
【頭を拳銃で殴られる気を失う被害者B】
グレイブ
(被害者B)
ぐはっ‼


【椅子に縛られチューブが付いた
     密閉型のメットを被らされる】
スカイ
簡単に逝かせない…よ…
滑稽に踊れ…CROWN・・・ラストショーなのだから。
【ゆっくり空気が抜かれ息苦しさで目を覚ます被害者B】
グレイブ
(被害者B)
やめろ・・・やめてくれ‼
スカイ
ーーーやめろ・・・何を?
何を言っているのか、分からないな…

人を傷付け貶めた張本人が…何を人らしい言葉を吐いている?
グレイブ
(被害者B)
死ぬとか…思って、、、なかった!

ーーーそれにこの世の中では、、、日常茶飯事だろ!
何故俺だけが…こんな目に遭わなきゃ、、、ならないんだよ!
スカイ
責任転嫁か…?
最高の舞台でお前が望むスポットライトを、照らしてやろうというのに…
まずはエレナを貶める文字を書き綴った、指先の爪から剥いでやろう…
一枚一枚…苦痛の叫びでお道化てみせてくれ…
【ペンチで一枚ずつ指の爪を剥がされていく被害者B】
グレイブ
(被害者B)
ギィやぁぁぁぁぁ!
【更に爪を剥いでいくスカイ】
スカイ
叫ぶとマスクの酸素が、さらに早く無くなってしまうぞ?
ーーーほらほら…気を失うなよ!
…まだまだ序盤のパントマイムだろ?
グレイブ
(被害者B)
やめて…くれ…俺が…悪かった…から…
スカイ
謝罪など…求めてないんだよーーーそんなものなど、今更なぁ!

お前が追い詰め奪った命は戻りはしない…

そして私ももう戻れない…、全うするだけだ‼

私自身悪魔に身を捧げたのだからな…
ほら…しっかり最期まで…戯あざけ嘲笑わらえ…もっと…もっとだ‼
グレイブ
(被害者B)
うぎゃあああああああ…わ‥るかっ‥た…赦…し
スカイ
聞き飽きる言葉だ…。
どのCROWN達も…自分の命は乞う。

…人の命は顧みないくせになあ・・・!!

お道化どけろよCROWN…そして生き絶えろ…‼
マテリア
スカイ捜査官、それ以上はダメです!!
スカイ
…何故ここに来た、マテリア捜査官。
マテリア
スカイ捜査官…ノズルを止めてください!
スカイ
残念だが聞けないマテリア…。
マテリア
指示に従ってください!
ーーーーじゃないと、貴方を撃ちます!
スカイ
撃つといい…マテリア!
だがこのノズルを戻す事は絶対にーーーない。
マテリア
お願いですスカイ捜査官!
どうか…どうかこれ以上…罪をーーー
スカイ
これ以上。何だ?マテリア…!
これでフィナーレなんだよ…!
ようやくこのCIRCUSサーカスは、終わりを迎える…

彼らの最後の晴れ舞台なんだーーー水をささないでくれ!
マテリア
本当に撃ちますよ、スカイ捜査官‼︎
スカイ
撃てと言っている!
マテリア
どうか貴方の優しさ全てを…悪魔に売り渡さないでください‼
スカイ
マテリア、優しさなんて私はとうに捨て去ったさ…
ーーー今日のこの日をどれだけ願い続けたか…!
私は大切な者を守れなかった…
心を持たぬ道化師達は…人を平気で貶めていく…

悪びれもせず、ふざけた正義感を翳し!

己の手は汚さずに…仮面を被り!

人に生きる価値が無いと言うふざけた奴らが…

一番生きる価値が無い者だと…
私が刻んでやると決めたんだ!
マテリア
ーーーエレナさんは‼
それで本当に報われたのでしょうか…⁈
スカイ
黙れ、マテリア…‼
マテリア
守れなかった事、悔いても悔やみきれない気持ち…
それは…計り知れないものかもしれません…
ですが…スカイ捜査官‼
エレナさんはこんな報復を望んでいたのでしょうか…!
どうか…お願いします、ノズルを止めてください!
スカイ
ははは…真っ直ぐだな…マテリア…

キミは本当にエレナに似ている…

真っ直ぐに見つめる瞳を…私は守る事が出来なかった…
あぁ…本当に最期の時が来たようだ…
【複数の気配を感じたスカイは銃口をマテリアに向ける】
マテリア
…スカイ捜査官…!
スカイ
さよならだ…マテリア…
私は自分の罪を理解している…だからこれが相応しい…!
【銃声が数弾同時に鳴り響く】
スカイ
さすがの腕だな…グレイブ調査長・・・
グレイブ
マテリアーーーこの馬鹿野郎が!!
マテリア
グレイブ…捜査長…
グレイブ
スカイ…聞こえるか?
お前は…昨日付けで懲戒免職となった…。
そして…CROWN・MURDERER…いや。
スカイワーカー…マテリア捜査官を撃つと判断した為、一斉狙撃に切り替えた。
スカイ
素…晴らし…い判断だ…そして…グレイブ…あり…が…とう…
グレイブ
…残念だ…スカイ…
スカイ
ようやく…悪魔…の自…分から…とき…はなた…れる……マテ…リア…すば…らし…い洞…察…だっ・・・(息絶える)
マテリア
スカイ…捜査官…あなたは最後…私ではなく被害者のメットを…撃ちましたよね…
悪魔なんかじゃなかった・・・貴方は…スカイ捜査官ーーー
グレイブ
マテリア、胸に秘めておけ…
そして今だけは…友として同僚として……彼を弔うことを…
神よ、どうぞお許し下さい…
【真実は…】

<連邦調査の部屋にて>
マテリア
グレイブ捜査長、お疲れ様です。
グレイブ
マテリア、その花はどうした?
マテリア
…帰りにちょっと…その…。
グレイブ
…そうか…あれから1年経つんだな…
マテリア
…はい。この事件が終わった後…世論は…荒れ…
スカイ捜査…いや…クラウン・マーダーの起した事件は…ネット社会にある闇にスポットを当てた…

どんな事があろうと、人が人の命を奪う事は許されない事です。
例え間接的であってもそれは同じこと・・・ですがーーー。
グレイブ
この事件が、隙間に蔓延る闇に、スポットを浴びせた・・・か・・・
マテリア
・・・文明の発展は枝を張り、光を浴びて成長するだけではなく、闇にも押し広がっていく・・・
グレイブ
一気に世界の情報が交差するようになった近代に明確なルールは結局、後からしかついてこない。
光が射せば影が出来、それが見えてからじゃないと対応しきれない事実。
俺達の仕事にしても、より高度な分野へと否が応でも立たされる。
そして常に受け入れ、変化する事を要求されるからな…
人は常に、試されているのかも知れんな、マテリア…
マテリア
試されている?
グレイブ
あぁ・・・許されない行動、それは確かに秩序として存在する。
だが秩序というものだけが、正義へと変換された時。
遅かれ早かれ・・・人は人を殺める結果を生み出す気がしてな・・・
マテリア
・・・本質と向き合う為の、心が不可欠…
グレイブ
人の考えは千差万別だからこそな・・・
俺自身も時折怖くなるのさ…。

俺が見ている世界は、本当に正しいのか…
俺が持つ感覚は、本当に正義感なのか、と…

ーーーだが俺もお前も人間なんだ。
間違う事だってあるだろう…

しかしその時・・・向き合い、心を確かめ合える者が傍にいてくれることで…
また自分として、立つことが出来るんだろう…
俺も向き合う事を忘れずに…いたいと思う。

マテリア…俺もあとで墓地に向かうさ・・・
マテリア
・・・はい、ではのちほど・・・お疲れ様です!
【EPILOGUE】
マテリア
(M)
『未解決事件ファイルNo. 417』
CROWN・MURDERER
道化師殺人鬼という別名が付いた事件は。

連邦捜査員が犯人だった真実は、政府の圧力によりもみ消された。

殺害されたスカイ・ワーカーの名はこの世から消え失せて
実名ではない偽りの名で、シリアルキラーは射殺され絶命したと報道が為され、
この国の人は安堵の息を漏らした…。

だが真実は捻じ曲げられた為、捜査局にとっても絶対的機密事項となる・・・

倫理、概念、道徳・・・心にある正義感
目に映るものが全てだと信じてきた世界で
真実は見る角度から大きく変貌するという…
知りえなかった事実が、目前に突き付けらる事となった・・・。

ーーー正しい、とは一体何だろうか・・・?
正義感とは・・・何を指し標すのだろうか…?

掲げるものは信念かも知れないが・・・
形に見える事はほんの一角でしかなく
見える部分だけで照らし合わせても真実を語ることは出来ない・・・。

ーーー犠牲者12名と、生存した1名は精神障害の為、社会復帰は困難らしい。

「CROWN・MURDERER事件」は・・・
ーーー私の心に・・・大きな爪痕を残す事件と、なった・・・。
〈エンド〉

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