ラルクド物語 4:0:1

ラルクド物語
ライデン
ライデン役の方はライデンの台詞をタップしてください。 ライデン・スティングレー 熱き隊長
エマ
エマ役の方はエマの台詞をタップしてください。 エマル・ド・フォルス 頭の切れる副隊長
キリト
キリト役の方はキリトの台詞をタップしてください。 キリト・大西 クールに見えるが実は……
イーファン
イーファン役の方はイーファンの台詞をタップしてください。 シャン・イー・ファン やんちゃだけど可愛い。負けず嫌い。
サラ
サラ役の方はサラの台詞をタップしてください。 サラ・イシュタル AI
【モノローグ】
イーファン
何も知らなかった僕たちが、無邪気に笑いあう。
キリト
未来の夢をお前は屈託なく描いていた。
エマ
だけど俺は、まだ自分の未来を想像できなかった。
ライデン
無邪気にじゃれ合う姿を見つめながら。
サラ
「この優しい時間が続くと、誰もが信じていた」
イーファン
突然、目の前の世界は変貌した。
キリト
大切なものが目の前で崩れ去っていく。
エマ
それでも俺達は、前に進んでいく。
ライデン
歪んでしまった未来を取り戻す為に!
サラ
蒼の物語が始まる……。
【開始・第一形態】
ライデン
おらおら、お前達ーーーー気を抜くな! 後ろから雑魚も来るぞ!
エマ
ーーーでかい! ここまで巨大なガジュルがいるとは、想定外だ!
ライデン
第一班、五班、これよりガジュル討伐に入る! ビビって足引っ張んなよ、お前達!
エマ
隊長こそ無茶して命とか、落とさないでくださいよ?
ライデン
うぉらぁああああああああああ! 左サイドーーー援護だぁ‼
エマ
左サイド、ターゲットロック完了! こいつの足を止めます!
ライデン
ーーーよし! 中央から俺が切り込む! ーーーいっけぇぇぇぇ!
エマ
ーーーまずい! 右サイドの抑えが弱い! 斗真、追加電撃いけるか⁈
キリト(斗真)
エマさん! 右サイドに回り込んで狙います! はぁぁあ!
エマ
ーーー待て、斗真! まずい攻撃が来る! 一旦、間合いを取れ‼
キリト(斗真)
ーーーーーーえ⁈ ーーーーうわぁぁぁぁぁぁ!
<斗真の身体がガジュルの攻撃で吹っ飛ぶ>
エマ
斗真ーーー‼
ライデン
ガジュルごときが……許さん! 魔剣グレイブ……その力を解放しろ‼ ーーーーーガジュルを切り裂け‼ 「ストームエモーション!!」 うおぉぉぉーーーーー‼ ーーーートドメを頼むぞ、エマ‼
エマ
真の力を解き放て! 魔弾・炎美銃 「黒曜飛燕弾(こくようひえんだん)‼」 ガジュルを撃ち砕けぇぇぇぇぇ! ーーーサラ! 第一班・第五班、討伐完了! ガジュルのデータ分析を頼む! そして斗真のバイタルチェック、 処置の最善選択を!
サラ
「了解しました」
ライデン
ーーー斗真! しっかりしろ!
キリト(斗真)
ライデン……隊長…… すみま……せん……
エマ
ーーー斗真‼ 俺が……無茶な指示を出したばっかりに……!
キリト(斗真)
違います……よ…… 私の……落ち度です……から…… エマさん…… 泣かないでください……
サラ
「斗真さんのバイタル、急激低下。 ピースより中枢への止血剤投与。 及び、人工呼吸連結。」
エマ
……お願いだ、斗真! こんな所で命を落とすな!
ライデン
お前はもっと強くなる! 踏ん張るんだ!
キリト(斗真)
……す…… みません…… みんなと…… 一緒に…… たの……し……
サラ
「ーーーバイタル停止。 ピースからの投薬効果は認められません。 ーーーーレグナス・斗真。 死亡を確認しました。」
エマ
斗真…… 逝くな…… とうまぁぁぁぁぁぁ!
サラ(N)
「ラルクド史歴二一二年」。 地上はガジュル生命体の侵略により、存亡の危機に面していた。 一つの隕石の衝突。 すべては、そこから始まった。 ガジュル生命体は瞬く間に分裂を起こし、ラルクド国土全域へ拡散。 この星に生きる生命体の捕食を開始した。 移住区はガジュルの捕食行為により荒れ果てていった。 その未知生命体・ガジュルに対し、国は民間自治区へ「特殊魔具類武器」を扱える者たちを派遣。 五つの魔具武器は、 大剣・銃・槍・斧・三節棍で構成され、 それぞれに魔が宿る。 魔具を扱える者は「血を受け継ぐ者」のみと言われているが、その詳細は未だ解明されていない。 だが、その血を受け継ぎし者たちが、 任務を受け、この地へ降り立ったのである。」
【第二形態】
エマ
ライデン隊長、失礼します。
ライデン
エマか。 ーーー入れ。
エマ
斗真の火葬、及び犠牲者の家族への連絡等の処理、無事終わりました。 武器の調達、及び民間地区からの新たな人材増員の手続きも完了しています。
ライデン
ーーーいつもすまんなぁ、エマ。 お前は頭の切れがいいから、本当に助かる。
エマ
隊長のしょぼくれ具合が半端なくて、不安を覚えますが……。
ライデン
俺も凹むことはあるんだ。 守れなかった事が悔しさとなって、重くのしかかる事もあるだろう、エマ。 逆にお前があっさりしている事の方が、怖いんだが?
エマ
ーーーそれは斗真の件でしょうか?
ライデン
お前が手塩をかけて育てていた、ルーキー的存在だっただろ? そのため、相当落ち込んでいるのではないかと、心配していたんだが……。
エマ
……確かに斗真は素質がありました。 しかし冷たい言い方にはなりますが、ここではたくさんの命が消えていく。 ガジュルを仕留めるには、魔の力が不可欠です。 人と魔の力の関係性が、今後どのように変化するか分かり得ず、ガジュルの明確な撃退方法が定まらない以上。 人ひとりの命の損失だけに、落ち込んではいられません。
ライデン
ーーーまぁ。 そう一人で抱え込もうとするな、エマ。 人は弱い。 そして魔の血を受け継ぐ我らもまた、弱き者なのだ。 しかし、だからこそ。 ーーーこの先に光を宿す可能性もある。 弱い者は力を合わせることで、大きな進化を遂げるからな?
エマ
楽天的であることは大事だと思います。 ですが、余程の覚悟を受け継ぐ者は簡単には現れないのも事実です。 かと言って、その者を失うたびに心を折っていては、精神の方が先に壊れてしまう。 俺は自分自身のためにも、ガジュルの始祖の喉元へ制裁の鉄槌を打ち込む。 そのためだけに、ここへ立っています。
ライデン
ーーーやれやれ、エマ。 あまり自分を律し過ぎるのは、精神には良くないと思うんだが……。 まあいいだろう。 組織強化に力を注ぎ、俺自身も更なる鍛錬をするとしよう。 この体を動かしていないと、細胞が壊死しそうになるからな……ははは!
サラ
「報告。 第二地区より小型ガジュルを複数確認。 ーーー第二班が向かうことになっております。 エマ様、ライデン様、指示をお願いいたします。」
ライデン
第二班はシャン・イー・ファンの隊だな? あいつなら、そつなくこなすだろう。 今回は任せようかと思う―――
サラ
「第二地区に大型ガジュルが出現。 さらに第三区へ三体の大型ガジュルが出現しました。 そのまま三体は第二地区へ、人を捕食しながら移動中。 かなりの人数が犠牲となっている模様です。」
エマ
ーーー大型が四体だと⁉ ここにきて、ガジュルは肥大化しているのか⁉
ライデン
ーーーどうやら、こちら側も本腰を入れないと駄目らしいな。 よし、エマ! 俺たちも出るぞ!
エマ
ーーーはい!
【第三形態】
イーファン
ーーーねぇ! ねぇ! ねぇ‼ 本気でこいつら、ウザすぎでしょう⁉ 捕食行動が増してるし、おまけになんで⁉ 魔の力を持つ僕を執拗に狙っている気がする‼ ーーーーーはぁぁぁぁあ!
<キリトが駆けつける>
キリト
おい……イーファン。 こんなところでダラダラやってんじゃねぇよ。
イーファン
あ、キリト……! 待ってたよぉぉぉ!
キリト
ザコに時間を掛け過ぎだ、イー。
イーファン
うわっ! 相変わらずの、つっけんどん!
キリト
ーーー話す暇があるなら、さっさと片付けろ。 二区から、更に大型がここへ来る。
イーファン
でもね、考えたくないけど、小型が群れになって僕を狙ってくるんだ!
キリト
ーーーは? 何を言っているんだ。 気でも狂ったか? イー。
イーファン
本当なんだよ! まるで集団行動のように、連携を取りながら攻撃してくる! もちろん一気に片付けるチャンスだけど、波状攻撃で執拗に狙ってくるから厄介なんだ!
キリト
……知能など皆無のガジュルが、波状攻撃だと……? ーーーまさか。 「魔」の継承者を小型だけで足止めし、大型に俺たちを捕食させるつもりなのか?
イーファン
ーーーなんか……嫌な予感がするんだ、キリト。
キリト
話は分かった。 捕食対象がイーなら、俺の部隊は二区の大型を討つ。 しっかり雑魚の足止めをしておけ‼
イーファン
ーーーあ、キリト! まだ話の途中なのに、まったく! ーーーえ⁈ 左右から地鳴りがするのに、小型の姿が確認できない! サラ、赤外線スコープへ体感を切り替えて!
サラ
「了解いたしました。 ピースより体感視野を切り替えます。」
イーファン
左右から挟み込んで狙ってきてるの⁈ こんなの絶対おかしいよね⁈ ーーー僕は怒ったからね‼ 「魔武三節棍・緑彩サイルー・舞演ウィエン!」 我が武の前にガジュルよ跪けーーーー‼ うおぉぉぉぉぉ!
イーファン
どれだけお前らが素早さを持っていても、一度この魔具のテリトリーへ入れば逃げることは不可能。 「滅(ミェ)・完了(ワァンリー)!」 よし……討伐完了‼
イーファン
しかし、手こずっちゃったな……。 ガジュルに知能が備わってきているとか、信じたくないけど…… なんか進化……してる気がする……。 ーーーサラ! さっき倒した小型ガジュルの行動データを、急いで解析チームへ! それと赤外線データから、攻撃の変化を分析映像化しておいて! これから僕はキリトの班と合流する!
サラ
「了解いたしました。 データ分析開始。 転送処理、及び分析映像化の任務を遂行します。」
【第四形態】
キリト
ーーー雑魚の方は……無事倒せたようだな?
イーファン
ラッキーな展開になってくれたおかげでね! でもこの後、考えたくない検証結果を見ることになると思うよ……?
キリト
ーーーーそれは後の話だ。 お前は目の前のガジュルを見て、どう判断する?
イーファン
……恐ろしく肥大化傾向にあるね……。
キリト
ああ。 おまけに狂暴化している。 俺の隊のメンバーが、不意打ちで捕食ではなく、殺傷目的で殺られた。
イーファン
わかった……。 僕たちも気を引き締めよう!
キリト
あぁ! ーーー来るぞ‼
イーファン
第二班のみんな! 配置はCフォーメーションでいくよ‼ 必ず距離を保って!
キリト
第三班は二手に分かれろ! こいつの足止めを最優先で行え‼
イーファン
ーーーキリト! 僕は後方へ回り込む! こいつは鋭い爪だけじゃなく、尻尾も危険だよ! 第二班は尻尾を切り落とす! キリト、油断せず行こう!
キリト
まずはこいつを早く仕留めるぞ‼ 次の奴らも、そこまで迫ってきている! ーーー状況はかなり劣悪だ! 第二班・第三班の者達! 必ず生きて戻れ! いくぞ‼
イーファン
しびれ弾…… ばら撒いておいたけど、あんまり効き目ないな……。 このガジュル、しびれに耐性があるみたいだ。 サラ、このガジュルと似たタイプのデータをくれる⁈
サラ
「データ転送終了。 分析結果。 水撃・電撃に効果が見られる模様です。」
<ピースからモニターへ数値が映し出される>
イーファン
電撃か…… 足元に水場を作れれば『雷球(レイチュウ)』で足止めできるかも‼ キリト! 魔槍の力で水を呼び寄せられる⁈
キリト
俺に出来ないことは……ない‼ 魔槍グラスフォルターム! 水を纏え! いくぞぉぉぉ、ガジュル! 『ウォーターグローーー‼』
イーファン
ーーーさすが! 背中に魔槍が刺さって、水が一気に足元へ広がった! よし! 魔武・三節棍! 『雷球電撃(レイチュウディエンジー)‼』 ーーーーーいっけぇぇぇ‼ よぉぉし! 水場から一気に電撃が広がって、ガジュルが倒れた‼ ーーーキリト! トドメお願い‼
キリト
あぁ、任せろ! グラスフォルターム! 我が手に戻れ! 一気に叩く! これで終わりだ‼ 『ライジング・ストライク・ザ・ブラッドーーー‼』
イーファン
やったーーーー‼ キリト最高だよ!
サラ
「報告です。 南西より三体のガジュルが間もなく攻撃エリアへ入ります。 そのうち二体は通常速度ですが、一体だけ異常に加速中。 情報訂正。 既に攻撃可能エリアへ侵入。 ーーー攻撃が来ます。」
イーファン
サラ…… 何言ってるのか……って、え⁈ うわあああああああああああ!
キリト
ーーーなんだと⁉ イー! 大丈夫かっ⁉
サラ
「イーファン様のバイタル数値、二〇%低下。 エリアからの撤退を要請します。」
イーファン
ダメだよ、サラ。 ーーー僕はまだ大丈夫‼ ピースから急いで傷の止血剤投与、お願い!
サラ
「了解いたしました。 ピースより止血剤投与完了。 バイタル数値が六〇%を切りましたら、警告を発令し、『強制退去命令』を発動します。」
イーファン
まったくサラは…… AIの割に心配性だよ? ーーー大丈夫! まだいけるよ!
キリト
イー! 無理するな‼
イーファン
ーーー心配かけてごめん。 サラ、第二班・第三班全員のスコープを赤外線へ切り替えて! こいつら、さっきの小型と同じで普通の視界じゃ見えないタイプだ!
キリト
ーーーなんだと⁉ 赤外線じゃないと見えないガジュルがいるのか!
イーファン
こいつら、さっき倒した小型たちと同じタイプみたいなんだ。 そしてこの大型は、そのボス的存在だね。 コイツに僕を喰わせようとしてるんだろうね……。
キリト
サラ、このタイプの討伐データはどのくらいある?
サラ
「討伐データから、類似されるものを簡素化して転送いたします。」
<データが一気に映し出される>
キリト
なるほど。 素早さが尋常じゃないな。 だが赤外線スコープでは周囲の形状が把握しにくい。 サラ、悪いが俺のスコープはサーモグラフィへ切り替えてくれ。
イーファン
ーーーキリト、なんでだよ! それだと、こいつの動きが見えなくなっちゃうじゃん!
キリト
コイツが横を通り過ぎた時、一瞬だけ空気が冷たくなった。 ということは、コイツは他のガジュルより体温が圧倒的に低いはず。 なら、サーモグラフィの方が俺は認識しやすい‼
イーファン
なるほど、わかった! 周りのみんなは赤外線で、こいつらの動きを察知して回避を最優先して! 絶対に捕食されないよう気を付けて! サラ! コイツはさっきのガジュルと同じ系列なら、緑サイに弱いよね?
サラ
「同等効果・予測数値七〇%。 サイの酸素を基盤にした攻撃は有効とみられます。」
イーファン
ーーーわかった! ーーーーーって、ヤバいな…… 他の二体も到着だ…… 最悪だ……。
キリト
イー、その後ろを見ろ! 隊長たちのお出ましだ!
イーファン
あっ、ライデン隊長‼
ライデン
イーファン! キリト! 待たせたな‼
キリト
なんだ…… エマも一緒か?
エマ
このやろ……。 もっと喜べよ、キリト!
ライデン
二体のガジュルは俺とエマの班で討伐する! キリトとイーファンは、この厄介なガジュルを二人でやれるか⁈
キリト
もちろん。 俺一人でも討てる。
ライデン
ーーー過信するな‼ ガジュルの進化がここに来て激変している! 短時間で、更なる変化を起こしていてもおかしくない!
エマ
サラ、他の二体の解析データを俺へ転送してくれ! 隊長と適合分担を行う! 第一班と第五班は、サラのデータを基に足止めを最優先で頼む!
ライデン
では、イーファン、キリト。 俺たちは、あのでかい奴を請け負うぜ! ーーーお互い、命は大切にな⁉
イーファン
ライデン隊長! エマさん! 二体はよろしくお願いします! こっちはキリトと必ず討伐してみせますから! ーーーキリト、全力でいくよ‼
キリト
イー、お前…… 一気にバイタル戻った……って、いや。 よし! こいつらを一気に片付けるぞ‼
【第五形態】
エマ
ーーーライデン隊長! 攻撃を急ぎ過ぎです! このガジュルは知能の進化こそ見られませんが、明らかに肥大化しています! 進化型です!
ライデン
ああ、分かっている! だが俺の中の血が、煮えたぎっているんだ……! 人を喰らって感情採取だと? ーーーふざけるな‼ よそから降り立った悪魔どもが、我が物顔でこの地を荒らすなど! こんなクソみたいな話があってたまるか‼ ーーーエマ‼
エマ
……そうですね。 ええ、本当にその通りですよ、ライデン隊長。 感情を手に入れ、そのうち言葉まで覚えようものなら…… 胸糞悪いだけじゃ済まない。 道徳概念そのものが覆されかねない。 絶対に始祖を見つけ出し、魔弾で風穴を開けまくって…… 脳みそごと蜂の巣にしてやる‼
ライデン
ははは! エマ……口は悪くなってるが、 俺はそういう感情むき出しのお前、嫌いじゃないぞ‼ さぁ加速させよう! 魔剣グレイブ! お前の力を解き放て‼ ーーーーーいくぞぉぉぉガジュル‼
エマ
魔弾炎美銃! 我が力により最大限まで解放する! 我に魔の力を! いくぞ‼
ライデン
第一班! 第五班! 二体を左右から射撃しろ! 弾が俺たちに当たるなんて心配するな! ーーーこいつらを中央へ集めるんだ! 『ガスト・オブ・ウインド!』 ーーーエマ! この風のシールドを使って中央へ集まった二体を、 お前の魔弾で撃ち抜き、連結させろ! 二体くっつけば、一気に叩ける!
エマ
隊長は落ち込んでいる時の方が、機転が利きますね。 ーーー了解! 俺に任せてください!
ライデン
ーーーよし! 二体が中央へ集まった! エマ! 今だ‼
エマ
魔弾炎美銃! その力を解き放ち、ガジュルを撃ち抜け! 『磁場双対・連結弾‼』
ライデン
いいぞ、エマ‼ 二体の動きを完全に封じた! さすがの腕前だ!
エマ
ーーー隊長! トドメをお願いします!
ライデン
うぉぉぉぉぉ! 任せろ‼ 斗真の命! 捕食された人たちの悲しみ! 安くはねぇぞぉぉぉ‼ くたばれぇぇぇ! ガジュルゥゥゥ‼ 『グレイブ・エターナル・インパクトォォ‼』
エマ
ライデン隊長…… はしゃぎ過ぎですよ。 でも…… 頼りがいのある隊長なんですよね。 ーーーサラ! ガジュル二体、討伐完了! イーファンとキリトの隊の状況はどうなっていますか⁈
サラ
「進化型の感情数値上昇により、 第二班・第三班は極めて厳しい状況です。 ですが、 イーファン様・キリト様の体内より、新しい数値を検出しました。」
エマ
……なんだと?
サラ
「まだ断定はできませんが、 初期覚醒の兆候と思われます。」
ライデン
ーーーほぅ。 それは面白いことになってきたな。 第二能力が解放されるか……?
エマ
第二能力……。
ライデン
エマ。 お前も何かのきっかけで覚醒するかもしれない。 だが今は焦るな!
エマ
……分かっています。
ライデン
さぁ。 俺たちも行こう。 進化型ガジュルの元へ!
エマ
ーーーはい。 必ず始祖へ辿り着き、元凶を排除する! そのためには…… まず進化型を倒します!
ライデン
ああ。 必ず始祖へ辿り着き…… 打ち倒そう!
【第六形態】
イーファン
キリト! 尻尾、刈り取ったよ! これで全方向から攻撃しやすくなったはず!
キリト
ーーーあぁ! ずいぶんスッキリした姿になったなぁ、ガジュル! ーーーお前はここで終わりだ‼ 魔槍グラスフォルターム、我が手に戻れ! 俺は足を攻撃する! タイミングを見計らって、倒れた瞬間に頭部を狙え!
イーファン
了解だよ! 魔武・三節棍! 緑サイのエナジーを纏い、我が力と共にさらに上昇せよ! ーーーはぁぁぁぁぁぁぁ!
キリト
ーーーほぅ、面白い! コイツ、さらに素早さを加速させる気だな? ーーーだがガジュル! お前は動き出そうとする方向の体温が一気に下がる! サーモグラフィで動きが読める! 俺たちの勝ちだ! ……喰らえ! 『スパイラル・レイニー・キープ・ザ・ファイズ‼』
<キリトの技にイーファンが被せる>
イーファン
倒れろガジュル! 緑力サイリー! 舞貫打撃(ウーグンダーリー)‼ ーーーよし! 手応えあった! ーーーって……何? この放出するような唸り声は……⁉
サラ
「報告。 ガジュルの『感情数値』が上昇を始めました。 暴走が始まります。 大至急、距離を取ってください。」
キリト
なんだ、この地鳴りは……‼ イーファン! そこから下がれぇぇぇ!
イーファン
え……? うわぁぁぁぁぁ! ごふっ……!
サラ
「イーファン様。 バイタル数値四〇%を切りました。 『退去命令』を発動します。」
イーファン
……ごふっ。 サラ……ごめんね? ……わがままだけど、それは聞けないな。
キリト
何を言ってる、イーファン……‼ 待て! やめろ! よせぇぇぇ‼
イーファン
僕の命より…… 大切なものが、ここには沢山ある。 みんなの未来。 夢。 それを奪うガジュル…… お前を僕は許さない……! 僕は弱い…… だけど! この命に代えても! この世界がみんなの笑顔で溢れる日々を…… 取り戻したいんだ!
キリト
やめろぉぉぉぉ! イーーーーーファン‼
イーファン
この世界の想いを、この一撃に変えて‼ 魔武三節棍・奥義! 『魔天・創打撃‼』 ーーーくたばれぇぇぇ! ガジュル‼
サラ
「いけません! イーファン様! 撤退命令です!」
キリト
ダメだぁぁぁ! やめろぉぉぉ‼
<イーファンの身体がガジュルに叩きつけられ、吹き飛ぶ>
イーファン
……ぐはっ‼ ごふっ‼
<気を失ったイーファンへ駆け寄り、抱きかかえるキリト>
キリト
あぁ…… イー…… このやろう…… 無茶しやがって……!
【回想 キリト】
【回想 キリト】
キリト(M)
お前は、いつだって真っ直ぐで素直だった。 俺は……そんなお前が羨ましかった。 だからこそ、強くなりたいと願った。 大切なものを、この手で守れるように。 俺は、自分の存在意義をここに示すために立つ。 そのためなら、この命―――差し出してやる‼
【キリト・戦闘Ⅰ】
キリト
魔槍グラスフォルターム‼ お前の力を……俺の魔、すべてで解き放つ! ーーー俺のすべては、お前たちと共に! いくぞぉぉぉ、ガジュル! 左! 右から! 次は下‼ ーーーサラ……流石だ!
サラ
次は右下、左上から攻撃が来ます。
キリト
うぉぉぉぉ! グラスフォルターム‼ 右腹部から踏み込むぞ! このガジュル最大の弱点は―――背中の脊髄‼ そこへお前を突き刺し、 上部から俺の最大必殺技を叩き込む! ーーーよし! 背中へ踏み込んだ! グラスフォルターム! いっけぇぇぇぇ‼
サラ
ガジュルの手が回り込みます。
キリト
なんだと…… こいつ、まだ加速するのか! ーーーぐはぁっ‼
サラ
次の攻撃が来ます。
キリト
ーーーくっ…… 強ぇな……ごふっ…… でも、負けねぇぞぉぉぉ‼ グラスフォルターム! 雷を纏い、いかづちを打ち落とせ! ーーーいっけぇぇぇぇ‼
サラ
高速で加速。 体当たりしてきます。
キリト
グラスフォルターム! そのまま下降して、こいつの脊髄を狙え‼ 俺はここで…… こいつの攻撃を受け止める……!
サラ
ガジュル、マックススピード。 ーーーキリト様。 受け止められません。
【イーファン回想 戦闘Ⅱ】
【イーファン回想 戦闘Ⅱ】
<イーファン 回想>
イーファン(M)
君は感情を表に出すのが不器用なのに、 それでも、いつだって僕を引っ張り上げてくれた。 君の背中は、どれだけ追いかけても追いつけなくて…… 僕は強くなるために必死だった。 君の隣に立っていたくて、 僕は無理をしていたのかもしれない。 非力な僕だけど…… それでも、やっぱり僕は…… ……僕は諦めたくないんだぁぁぁ‼
<イーファンが覚醒する>
キリト
ーーーサラ、それでいい。 グラスフォルタームが必ずコイツの脊髄へ刺さる‼ 俺はそこへ、この命を叩き込む! ーーーいくぞ! 最大必殺技! 『ストレージ・キル・ザ・デーモン‼』
<キリトの体を守るように、気の盾が広がる>
イーファン
届けぇぇぇ‼ 癒思盾(ユースゥードゥン)! ーーー君を失いはしない! キリト‼
キリト
はっ……! イーーー‼ お前……!
<同時に>
イーファン
『滅(ミェ)・完了(ワァンリー)!』
キリト
『チェック・メイト』
<二人は歩み寄り、抱きしめ合う>
イーファン
僕を……守ってくれてありがとう、キリト!
キリト
……お互い様だろ、ばかやろうが‼ 無茶ばかりしやがって……! だがお前のおかげで、 生きて、この進化型ガジュルを討伐できた。 ありがとうな!
サラ
「キリト様、イーファン様。 ガジュル生命反応、〇%。 討伐完了です。」
キリト
あぁ…… サラ! ありがとうな‼ お前の力が無ければ勝てなかった!
イーファン
サラ! 僕たちを守ってくれて、本当にありがとう!
サラ
「お二人の体内より特別数値を検出。 『覚醒』を認識しました。」
キリト
そうか…… イーの力が融合したからだな!
イーファン
僕の体からも感じたんだ! だから盾(ドゥン)に三節棍を変化させられた‼
キリト
そうか、イーファン。 流石だ‼ そして…… お前が無事で、本当に良かった……。
イーファン
ねぇ、キリト。 僕はもっと強くなってみせる‼ この星に生きる、すべての命を守るためにも‼
キリト
ーーー俺たちが負けるわけには、いかないからな。
イーファン
うん‼ さぁ、隊長とエマさんのところへ戻ろう!
キリト
……あぁ!
【第七形態】
【第七形態】
ライデン
魔と魔の融合……か。
キリト
はい。 それ以上の理屈は、俺にも分かりません。 ですが、イーと俺の血が混ざり、新たな進化へ踏み込んだ。 そう感じています。
ライデン
分かった。 報告書は機関へ回しておく。 イーの体は、大丈夫そうか?
イーファン
サラの適切な処置のおかげで、もう完治です! ……痛っ!
ライデン
……無理をするな、イー! ははは‼
ライデン
しかし、ガジュルが感情採取とは……。 ますます穏やかな日々は、遠くなりそうだな……。
イーファン
ライデン隊長。 気になっていることがあるんですが……。
ライデン
どうした? イー。
イーファン
えっと…… 第四班の魔戦斧(ムォ・ジャンフー)。 モフガンさんの姿を最近見ていませんが……?
ライデン
ああ。 モフガンの班は、特別任務に当たっている。
キリト
特別任務?
ライデン
そうだ! 隕石が落ちた、すべての元凶となる場所で、 国家機関の特別チームと共に、長期探査任務を行っている。
キリト
まさか…… モフガンだけが、始祖へ近づいているのか?
ライデン
いや、そうではない。 始祖は別の場所で分裂しているらしい。 そして元凶の地へ、ガジュルが一定周期で戻るという調査結果が報告された。 もしそれが事実なら、今後の展開に大きな目測を立てられる。 それを実証するための特別任務だ‼
イーファン
ある一定条件でも…… それが事実なら、僕たちの勝機に光が差し込む!
ライデン
そうだ! だが、小型ガジュルが次々と湧いてくる。 だからこそモフガンに、この任務を任せた。 あいつは頭も体力も桁外れだからな! ははは!
サラ
「報告です。 エマ様が『感情型ガジュル』と遭遇。 危険な状態です。」
ライデン
ば……馬鹿な‼
キリト
ライデン隊長! 行きましょう‼
ライデン
くそっ‼ あれほど無理をするなと言ったのに‼ エマの奴…… 焦ったんだな……! ……くそっ。 俺の落ち度だ‼
イーファン
サラ! 最速でエマさんの元へ行けるルートを流して!
サラ
「最短ルート情報を提示いたしました。」
【第八形態】
【第八形態】
<エマのバトルシーン>
エマ
……俺の全てがお前らのせいで……! 愛する者、大切な仲間、家族…… 全部奪われた‼ ……俺は、お前らを許さない! お前らがこの手から奪ったもの…… その報いを受けるがいい!
エマ
魔弾炎美銃…… その魔を解放する! 俺に力を‼ 『瞬速・乱射撃・破滅弾‼』
エマ
なっ…… かわしただと⁉ くそっ! コイツ飛んだ! ーーー高い‼ うわぁぁぁぁぁ! ぐはっ……!
エマ
……お前も進化型なのか⁉ 何故だ…… なぜ俺の体は進化しない⁉ 俺だけ取り残されていくじゃないか……!
サラ
「エマ様。 次の攻撃が来ます。」
エマ
サラ…… 教えてくれ。 俺は……何のために生きている⁉
サラ
「エマ様。 回避してください。」
エマ
……俺は…… 何のために生きればいいんだ……。
サラ
「あなたは、あなたのために。」
エマ
俺は…… 俺のため……。
サラ
「エマ様。 始祖に制裁の鉄槌を……。」
エマ
サラ…… お前……⁉
サラ
「……回避してください。」
エマ
……そうだな。 俺は…… まだ何も成し遂げていない。 サラ…… 目が覚めたよ‼
サラ
「第一地区。 進化型ガジュル一体出現。 ーーー全班へ支援要請を送ります。」
エマ
……こんな情けない姿…… 見せられないな。 さぁ、進化型ガジュル。 いくぞぉぉぉ‼
【回想 エマ】
エマ
俺は……強くなどない。 だが、強いフリをしてきた。 自分の在り方さえ見出せないままで…… 俺は何も守り切れない愚者じゃないか! 俺は…… 俺は変わりたいんだぁぁぁ‼
【第九形態】
【第九形態】
<エマ、小型ガジュルと戦いながら>
エマ
……なぁ、サラ! はぁぁぁっ! 変なことを聞いてもいいか?
サラ
「何でしょうか、エマ様。」
エマ
サラは、自分の存在の意味を考えたことはあるか?
サラ
「存在意義。 自己の必要性という視点で、でしょうか?」
エマ
……そうだ! はぁっ‼ 俺がここに立っている理由とか、 赦される意味……とかな。
サラ
「AIである私では、知識的な回答しかできません。 ですが、 生きる目的が『赦されること』でも良いかと、お答えします。」
エマ
赦されることが……生きる目的。 なるほどな…… サラ。 お前は本当に面白い。
ライデン
うおらぁぁぁぁ! エマ‼ 大丈夫か⁉ 一人で無茶しやがって‼ どりゃぁぁぁ‼
エマ
ーーーーライデン隊長!
ライデン
お前はなぁぁぁぁ! お前でいいんだ、エマぁぁぁ‼ 誰かの代わりに生きたりするな! うぉらぁぁぁぁ‼
エマ
ですが俺は……‼ こいつらと同じなんじゃないかって! 誰かの命の犠牲を喰らいながら、 生きているんじゃないかって‼
ライデン
それのどこが悪い‼ 人も! 魔の血を受け継ぐ者も! 生きる者すべてが、 誰かと関わりながら生きているんだ‼ 自分の命より、 守りたいものに出会う! 志半ばで潰えた者たちを、 勝手に不幸だと決めつけるな‼ お前が生きて! 志を繋いでくれること! お前に託した想いを! お前自身が否定するんじゃねぇぇぇぇぇ‼
エマ
……うわぁぁぁぁぁあ!
ライデン
迷え! もがけ! 叫べぇぇぇ‼ 生き急ごうとするな、エマ‼ 生きることで、 お前という存在を未来へ刻むんだぁぁぁぁ‼
エマ
……心のどこかで、 生き延びる自分が…… 申し訳なさで、 自分を覆い尽くそうとしていた……‼ 息絶える日を、 どこかで待ちわびながら…… 死ぬことで赦されたいと、 願っていたんだ……。
ライデン
俺も! 生きることの怖さに震えた夜がある! でもなぁ! 俺は、お前たちの笑う顔を守りたいんだぁぁぁ‼ 押し付けだろうが何だろうが! そんなもの上等だ‼ 俺はそのために、 ガジュルをぶっ倒す‼
エマ
……自分がここにいる必要性…… そうじゃない‼ 俺がここにいる理由は…… 愛してくれた者たちの存在そのものが、 この身を生かしてくれたからこそなんだ……! 俺が生きる意味は、 その想いすべてを紡ぐためなんだぁぁぁぁ‼
ライデン
エマ! 体が光っている‼
サラ
「エマ様の体内より、新たな数値を検出。 覚醒兆候を確認。 第二覚醒への移行を認識しました。」
ライデン
あぁ、エマ‼ お前の中で生き続ける者たちへ、 お前の信念を示せぇぇぇ‼
エマ
うおおおおおぉぉぉぉぉぉぉ! 俺の中に宿る魂たちよ! この手に、更なる願いを宿せぇぇぇ‼
ライデン
エマ! 上から来るぞ‼
エマ
すべてを解き放つ…… 魔弾炎美銃・弐丁! 『炎乱舞‼』
サラ
「エマ様の数値が覚醒兆候を超えました。 『第二覚醒』識別認識、完了。 データを上乗せします。」
ライデン
エマ…… いい面構えだ‼
エマ
ガジュルよ…… どれだけお前たちが進化しようが、 この身で想いを紡いでいく限り…… お前たちの好きにはさせない‼
サラ
「左上より高所攻撃が来ます。」
エマ
サラ! お前はAIだからと言っていたが…… 俺たちにとって、 お前も最高の仲間だぁぁぁ‼
ライデン
そうだ‼ サラはもう、 AIを超えた存在だぁぁぁ‼
サラ
「次は左方向より飛来します。」
エマ
隊長! 魔大剣のシールドで、 俺を高く跳ね上げてください!
ライデン
ほぅ! 何か閃いたようだな! よし、いくぞ‼ 『ガスト・オブ・ウインドォォォ‼』 いけぇぇぇ、エマ‼
エマ
行くぞ! 感情型ガジュル‼ お前は必ず俺を追って飛び上がる! そうだ! 来いぃぃぃ‼ 『進化・弐丁炎乱舞! 芙蓉赤芯・耐滅弾‼』 ガジュルを撃ち抜けぇぇぇぇ‼
ライデン
魔大剣・第二形態! 力を解き放つ‼ とどめだぁぁぁ‼ 『デスティニー・セカンド・オブ・サテライトォォォ‼』
<間>
エマ
FINISHED
ライデン
SUBJUGATION COMPLETION
サラ
「皆様。 ガジュル討伐、お疲れ様でした。」
エマ
あの…… 隊長。 キリトとイーファンは……?
ライデン
お前の気持ちを察して、 援護へ向かってくれていた。 ……あそこを見てみろ。
エマ
……誰も、 一人じゃ生きられない。 そんな単純なことを忘れて、 自分を見失っていました。 ……迷惑を掛けて、すみませんでした。
ライデン
気にするな! もっと強くなって、 本当に大切なものを、 その手から零すなよ?
エマ
……はい!
ライデン(小声)
やっと笑ったな、エマ。
エマ
イー! キリト! 心配かけたな……!
イーファン
エマさん! 無事で何よりです!
キリト
やっと自分を取り戻せたようだな。 お帰り、エマ。
エマ
あぁ…… ただいま! それから…… ありがとうな! みんな‼
ライデン(N)
己の存在の意味。 すべての存在意義。 答えは容易く見つかるものではない。 それでも未来は――― 『諦めない心』の先に切り開かれる。 『ラルクド物語』 あなたは、この物語の 『オブザーバー』になる。
END

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